高齢者の足のむくみ対策に効果的なストレッチ
足のむくみ解消にストレッチが効果的なワケ
足のむくみの予防や解消には足を動かすことがとても役立ちますが、毎日ウォーキングを継続して行うのはちょっと難しいという人もいるかもしれません。でも重要なのは毎日継続して行うこと。今日はウォーキングの時間が取れない、というときにはストレッチを数分間行うだけでも十分効果があります。
むくみの最大の原因は血流の悪さです。そこでストレッチを行うことによって筋肉が収縮・弛緩するため、それによって血液やリンパの流れが改善されます。すると血流が滞ることによって足に溜まっていた老廃物や余分な水分などが流れ出した血液によって回収され、その結果むくみが解消していきます。
1日の終わりにストレッチを毎晩行うことで、その日に溜まった老廃物や水分を適切に除去することができます。これを翌日、そのまた翌日と持ち越すことで血流はますます悪くなり、脂肪も燃焼されにくくなってセルライトになってしまうことも。1日のむくみはその日のうちに解消してしまうのを習慣にしたいですね。
ベッドの上でもできるむくみ解消ストレッチ
では、寝る前にベッドやお布団の上でもできるストレッチをいくつかご紹介しましょう。それぞれ効果が出る場所が異なりますので、できれば全種類やってみてください。

ストレッチ①:太ももとふくらはぎ
1. ベッドの上に背筋を伸ばして座り、両足をまっすぐ前に投げ出す
2. 左足を伸ばしたまま45度くらい上げ、両手でふくらはぎをつかむ
3. 2.の状態をキープしながら左足のかかとを突き出す(指先を手前に向ける)
4. 同じ状態で今度は左足のつま先を前に伸ばす
5. 上半身をピンと伸ばしていることを意識しながら、3.と4.を5回ずつくり返す
6. 左足が終わったら右足も同じように行う

ストレッチ②:足首・アキレス腱・太ももの裏
1. タオルを1枚用意してベッドの上に仰向けに横になり、両膝を立てる
2. タオルの両端を持ち、左足を90度上げてタオルを足の裏に引っかける
3. 2.の状態からタオルを手前に引くことで脚を体に引きつけ、緩めて戻す
4. 膝が曲がらないよう注意しながら10回くり返す
5. 最後にタオルを引いた状態で少しだけ左右に2回ずつ傾ける
6. 右足も同じように行う

ストレッチ③:足首周り・ふくらはぎ
1. うつ伏せに横になり、両手をあごの下に置く
2. 膝を90度曲げる(足の裏が上を向いた状態)
3. 両足同時につま先が真上を向くよう足首をピンと伸ばす
4. 今度はつま先が下を向くようなイメージで足首を思い切り曲げる
5. 3.と4.をゆっくり5〜10回くり返し行う
6. 終わったら一呼吸置いてもう一度、合計2セット行う

つかまりながらでも効果あり!つま先立ちストレッチ

では今度は夕方以降にふと時間が空いたときにどこでもできるストレッチをご紹介しましょう。お台所で煮物を作りながら、あるいはテレビを観ながらでもできます。
1. 背筋をまっすぐに伸ばして立ち、おなかを凹ませてふくらはぎに意識を集中
2. 両手を腰にあて、両足のかかとをゆっくり上げる
3. いちばん上まで上げたら今度はゆっくり下ろしてかかとを下につける
4. 2.と3.をくり返し行い、次第にテンポを上げて合計30回行う
5. 左足を前に出して曲げ、両手を膝にのせてゆっくり腰を下ろす(左足は曲がる)
6. アキレス腱が伸びているのを感じながら腰を落とした状態で15秒キープする
7. ゆっくり腰を上げて左足を戻し、今度は右足を出して同じように行う
実に簡単でどこでもできるストレッチですが、1.〜4.は筋力が弱っているとフラフラして転倒してしまうこともあります。初めてやるときはシンクのふちや椅子の背もたれなどを片手で持った状態で行い、フラつかなくなったら両手を腰にあてて行うようにしましょう。