高齢者に多い足の倦怠感やふくらはぎがだるい原因
高齢者がふくらはぎに倦怠感を感じやすいワケ
たくさん歩いた日の夜や運動した後などに足がだるいと感じることは年齢に関わらず誰でもあることですが、高齢者になると特に足をたくさん使ったわけでもないのにだるさが抜けない、ちょっとしたことですぐだるくなる、などの症状が出やすくなります。
このだるさの原因は何かというと、実はむくみと同じく血流の悪さ。高齢になり、筋肉量が減ったり心臓が弱くなったりして血液の循環が悪くなると、足から心臓まで余計な水分や老廃物を運ぶ血流の勢いが弱くなり、その結果足がむくむというのはもうご存じですね。このときに足に溜まる老廃物には疲労物質も含まれています。これが血流の悪化によるだるさの原因です。
くるぶしの周辺や膝の下、足の甲、ふくらはぎなど、どこに疲労物質が溜まるかによってだるさが表れる場所は様々ですが、原因はすべて血流が滞っていること。いろんなところにだるさを感じている場合でも血流が改善されれば一気に活力が戻ってくるはずです。

ふくらはぎがだるくなる理由
血流が悪いことよってだるさが発生している場合は生活習慣を見直すことで改善が期待できますが、あまりにもだるさが続く、またはひどいだるさで歩くこともままならない、といった場合には、以下の病気によるものかもしれません。
下肢静脈瘤
下肢静脈瘤については「高齢者の足のむくみと下肢静脈瘤の関係」でも詳しくご紹介しましたが、下肢の静脈にある逆流防止弁が壊れて血流が滞ってしまう病気でしたね。この症状の1つに「足のだるさ」があります。特にふくらはぎや膝の裏にだるさが続く場合は注意してみてください。

間欠性跛行
「間欠性跛行」は、歩くとふくらはぎにだるさや痛み、しびれなどが生じ、少し休憩を挟むと緩和されるのですが、また歩き出すとすぐに同じ状態になるといった特徴を持っています。脊髄や背骨に問題がある神経性と、動脈硬化の一種である血管性の2種類があり、それぞれ治療法が異なります。
血流が悪いことよってだるさが発生している場合は生活習慣を見直すことで改善が期待できますが、あまりにもだるさが続く、またはひどいだるさで歩くこともままならない、といった場合には、以下の病気によるものかもしれません。
ふくらはぎの倦怠感を予防するには?
上記のような病気が隠れている場合は、だるさを引き起こしている病気を治療しなければ諸症状は改善されませんので、気になる場合は病院へ行って診てもらいましょう。ふくらはぎの倦怠感が血流の悪化によるものである場合は、血行を良くするための生活習慣を取り入れることで症状は改善されていきます。
まず取り入れたい生活習慣としては、足の筋肉をよく動かすこと。ジムに通ったりプールへ行ったりしなくても、階段の上り下りや立ったり座ったりをできるだけたくさんするよう心がけるだけで効果は期待できます。逆に急に激しい運動をすることで心臓に負担をかけたり、固まった筋肉を急に動かすことで肉離れを引き起こしたり、転倒骨折を招いたり、とよくない結果を招く恐れもありますので、まずは日常生活でよく動くようにすることから始めてみてください。
そしてもう1つ大切なのは体を冷やさないこと。お風呂はできるだけ湯船につかるようにする、温かい飲み物を飲むようにする、家の中でも靴下を履く、寝る前にマッサージをする、など自分でも簡単に始められることはたくさんあります。是非試してみてください。
